特殊発声ワークショップに参加してきましたfrom 石坂
講師 徳久ウィリアム氏
徳久ウィリアム氏(@tokushisawilliam )
"声を使った音楽的表現で、ヒトのココロと身体と、自然の原理・原則の体現を志向するボイスパフォーマー。ホーメイ、デスボイス、独自のノイズボイスまで、特殊発声を得意とする。声のレクチャーにも力を入れている。GargantaDelDiablo、ノイズ合唱団主宰。チャーリーウィリアムス、滞空時間メンバー。"(御本人twitterアカウントより引用)
はじまり
9月21日(日)のことです。ぼんやりtwitterのTLを眺めておりますと、徳久ウィリアム氏のツイートが目に留まりました。
"定員に空きあり。ドタ参加大歓迎 本日18:30から 9/21 ホーメイ体験会@目黒"
定員に空きあり。
ドタ参加大歓迎
本日18:30から
9/21 ホーメイ体験会@目黒
https://t.co/1Q7XJtQajU
— 徳久ウィリアム (@tokuhisawilliam) 2014, 9月 21
特殊発声と書くと、合唱で求められる発声とは対極にあるような印象を受けます。怖いもの見たさ、物は試し、すべての道は合唱に通ず。まあ少しでも勉強になれば儲けものかな、とワークショップに参加してみることにしました。ところで結論から言うと、合唱に還元できそうな要素はあまりなかったです笑
さて、メール数通やり取りし指定されたワークショップ会場に向かいます(目黒区某所)
僕を含めて参加者は6人+ウィリアム氏という構成でした。ウィリアム氏、気さくな方でしたよ。
余談ですが、参加者の中に超低音が出る方がいらっしゃいました。オクタヴィストかな?
今回は初心者歓迎のワークショップでしたので、基本的なところからレクチャーしてもらいました。
特殊発声の方針
徳久ウィリアム氏の特殊発声に関する方針、考え方です。
- 特殊発声は喉を壊す、痛めるものではない。
- 特殊発声はその音色によって出来、不出来を判断するしかない。感覚は個々人で違うので、身体のどの部分をどのように使うか色々試してみることが大事。
- そのためには自分の感覚を@言語化することA声帯以外の身体箇所に意識を向ける(特に足裏)
ちょっとした知識
ホーメイとホーミー
ホーメイ⇒トゥバ共和国に伝わる伝統的発声、唱歌法。
ホーミー⇒モンゴル、アルタイ山脈にすむ民族に伝わる伝統的発声、唱歌法。
ホーミーは1人で2音(倍音)を強調する発声法を指し、ホーメイというと倍音唱法を含む独特の発声法を指すことが多いようです。ただ、こうした分類は便宜的に行われているだけのようで、統一的な見解は確立されていないのだとか。
特殊発声法
今回は2つの特殊発声をレクチャーしてもらいました。
喉詰め
(ご参考)
合唱人が顔をしかめそうなワードですね。ホーミーの基本として教えていただきました。
その名の通り、かなり喉を絞めるように使います。喉、声帯が痛む感覚はありません。
声門閉鎖をさらに強く、といった感じでしょうか。口を大きく開ける必要はないです。
感覚を掴むと、倍音がかなり強調されて鳴ります。
僕はできませんでした・・・
カルグラ
(ご参考)
※喉詰めに比べるとかなりストレスがかかりますので、真似する場合は注意して下さい。
グルグル、ガラガラした音が鳴ります。低い声を出すのではなく、声帯の上にある仮声帯を鳴らします。個人的にはかなり息を太く流すイメージですね。初心者が初めてやると、ほぼ間違いなく咳き込みます。うまくやると参考動画みたいに倍音が強調されるみたいです。
上記2種類の発声法を、ペアになって相手に聴かせるように発声しました。その後、自分が身体のどの部分を意識して発声したのかをペアに伝えます。
身体のどの部分を意識して発声したのかを互いに伝える(=言語化する)というのは、勉強になりますね。声に対する認識が把握できます。
総括
喉を酷使する使い方は間違いである、というのは特殊発声でもベルカントでも共通している部分だなと感じました。
声帯の可能性は無限大ですね・・・次回ワークショップは10月26日を予定しているそうです。
by 石坂 2014/09/26 Tweet