▲男声合唱組曲「わが歳月」から
 U.春 V.空谷
演奏:益楽男グリークラブ 2014年
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「十月」の13〜16小節、33〜36小節を考える
  〜メジャーシックスとは〜

問題の個所のコード進行

  • 13〜16小節
      Cm7 → A♭6 → Cm7 → A♭6 → D♭
  • 33〜36小節
      D#m7 → B6 → D#m7 → B6 → E

※この2箇所は調が違うだけで各パートの動きは変わらない。


メジャーシックスとは ?
  • メジャーの「ド・ミ・ソ」に、第4音「ラ」が加わった和音。
  • マイナーセブンスの代理コードとして使用されることがある 。

代理コードとは ?
  • あるコードに対して共通の構成音を持つ別のコードのこと。
  • 代理コードに入れ替えることによって、コードの進行を崩さずに雰囲気を微妙に変えたり、簡単な運指のコードで済ませることが出来る。

※元のコードの役割を100%肩代わりできる訳ではないため、代理コードの使用よって違和感が生じることもある。


今回の場合に当てはめると

  • A♭6 は >Fm7、 B6 は G#m7< の代理コード。構成音はすべて同じ。(転回形)

  • 13〜16小節(代理コード読み替え)
      Cm7 → Fm7 → Cm7 → Fm7 → D♭
  • 33〜36小節(代理コード読み替え)
      D#m7 → G#m7 → D#m7 → G#m7 → E

  • シックスとして読むと、例えば14小節は下から 1−5−6−▲3 だが、
    上記の読み替えだと ▼3−7−1−5。

ここから、14、16小節の攻略法を考えてみると

  • バリトンが頑張ってセカンドを食ってはいけない。逆にセカンドは食われてはいけない 。
  • トップはセカンドとの5度を意識する。根音らしい特性が出るかはトップにかかっている。
  • ベースは根音だけではなく、性格音の側面があることを意識してみる。
(2017/02/05暫定版)

by 硫酸 2017/02/14 





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